宇佐崎 この地の起名に就ては左の兩説あり曰く、
1. 宇佐崎 古へ赤松貞範姫山城主の時武部無射の的を立てし所故無射崎
といふ、後に別宮の由縁宇佐の名をかりて宇佐崎に改む
(村名故事記、里翁説、播磨鑑)
1. 宇佐崎はもと武射崎といひしとなん昔は爰にて松原の武射的ありしどかや。
(木庭記)
1. 歩射崎 今宇佐崎と書く、松原八幡宮の神事に守護の家人等此處に歩
射す、故に此名あり、事は彼の社記に詳し
(古跡便覽、事始經歴考)
國史大辭典に曰く
1. 歩射 すべて歩立にて射る、大的少的草鹿圓物等の惣名也、騎射に❔
していふ、奉射とは別也。
1. 奉射 神前にて法楽のため大的を射るをいふ、神に手向奉るの意也、
室町時代以後此稱あり。
乃ち宇佐崎はもと歩射崎の意なりしを後に奉射崎の意にとりて松原八幡
神社の故事と射爲せしにや、尚考ふべし、武射の郡名は上總にもあり、面
して現稱宇佐崎に改めしは同地妙覚寺年代記に歩射崎邑、仁和乙巳年宇佐崎村と改む
とあれごも是亦詳かならず。
(飾磨郡誌)
更新日2020年 1月22日